ヘアピンNAT(NATループバック、IPループバック)に対応(非対応)しているルーター
●対応メーカー
YAMAHA製
PLANEX製
Logitec製
LINKSYS製
○非対応メーカー
BUFFALO製
IOデータ製
コレガ製
NEC製
住友電工ネットワークス製
ヘアピンNATとは
ルーターのLAN側からWAN側のアドレスにアクセスしたとき,再びLAN側に転送してくれる機能。NATループバックやIPループバックという呼び方もされる。YAMAHA製、PLANEX製、LINKSYS製のルーターにはこの機能が備わっている。
これまで通りの設定で特に問題はありません。ルーターもBフレッツ対応のものであれば問題ありません。
DHCPでIPアドレスが割り当てられますが、常に同じグローバルIPアドレスとなります。
[2009/09/11] 固定IP1個でサーバーを構築するための設定方法を「
当社社員のIPP活用メモ」に追加しました。
家庭内(またはオフィス内)にローカルIPアドレスを割り振り、一部のパソコンを外部公開する場合、静的NATによる設定を行います。各パソコンにグローバルIPを割り振る場合、LAN間接続の設定を行います。
静的NATを用いる場合、全てのグローバルIPが無駄なく利用できます。
また、一部のパソコンだけを外部公開できるので、セキュリティーも安心です。
特に、LANディスクやネットワークプリンターなどがある場合には、こちらをお勧めします。
固定IPアドレスが2個または4個の場合には、こちらの設定を行う必要があります。
IPPでは、NTT東日本からレンタルされる「ひかり電話対応ルーター」またはRT-58iのご利用をお勧めしております。
1台のルーターで複数固定IP接続サービスとNTT東日本のフレッツ・スクウェアに接続したい場合には、RT-58iでは対応しておりませんので、ひかり電話対応ルーターをご利用ください。
ひかり電話をご利用の方の設定方法
住友電工ネットワークス社製(RV-230SE、RV-S340SE)などの場合の設定方法
NEC製(RT-200NE、RV-S340NEなど)の場合の設定方法
YAMAHAルーター RT-58iの場合
1. 「詳細設定と情報」→「LAN設定」で、LANポートのIPアドレス設定を192.168.0.1とします。
2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」で、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」を選択します。
3. 「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」で、IPアドレスの始点を入力します。終点は空欄で構いません。
例:始点 210.151.xx.4 終点 <空欄>
4.「静的NAT関連」では、下記のように設定します
NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
2 210.151.xx.5 192.168.0.2
3 210.151.xx.6 192.168.0.3
4 210.151.xx.7 192.168.0.4
※3台を外部公開する場合の例です。
※プライベートネットワーク上の他のマシンは210.151.xx.4から外部に出て行きます。
注意 (利用できないルーター)
ルーターによっては、「複数IPアドレス指定+静的NAT変換」を用いる使い方ができないものもあります。
※BUFFALO製のルーター、NEC製のルーターは複数固定IPサービスに対応していません。
※コレガ製のルーターは静的NAT変換の機能がないため、実質本サービスをご利用になれません。
上記のようなルーターをご利用の場合、ルーターの交換が必要となります。
固定IP数が8つ以上のサービスで利用できます。
LAN間接続であれば、多くのルーターが対応しています。
210.151.xx.8から210.151.xx.15の固定IP数8つが割り当てられている場合の例
1. ルーターのWAN側IPアドレスは unnumbered の設定にします。
2. ルーターのLAN側IPアドレスは 210.151.xx.9 (割り当てられているIPで2番目のもの)に設定します。
3. ネットマスクは 255.255.255.248 (固定IP数8つの場合) とします。
4. 各パソコンには、210.151.xx.10から210.151.xx.14までの5つのIPを割り振ります。
5. 各パソコンのネットマスクは255.255.255.248、デフォルトゲートウェイには、210.151.xx.9 を設定してください。
注意 (利用できないルーター)
NEC製ルーターはLAN間接続に対応していません(ローカルルーターモードではPPPoE接続を利用できないため)。
RT-200NE、RV-S340NEのように最後が "NE" で終わるルーターがNEC製のものです。
固定IP2個の場合の接続設定例 1
ここでは、210.xxx.yyy.0~210.xxx.yyy.1 が割り振られたIPアドレスとします。
また、192.168.1.2 を 210.xxx.yyy.0、192.168.1.3 を 210.xxx.yyy.1 として
外部公開する場合の例を示します。
| 固定グローバルIP(210.xxx.yyy.0~210.xxx.yyy.1)
+----------+-----------+
|ひかり電話対応ルーター|
| 192.168.1.1 |
+-+-+--------------+-+-+
____________| | | |_____________
| | | |
+-----+-----+ +-----+-----+ +-----+------+ +-----+------+
|サーバー1 | |サーバー2 | |家族パソコン| |家族パソコン|
|192.168.1.2| |192.168.1.3| |192.168.1.10| |192.168.1.11|
+-----------+ +-----------+ +------------+ +------------+
210.xxx.yyy.0 210.xxx.yyy.1
○基本設定>接続先設定>接続設定1
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 Unnumbered ※住友電工ネットワークス社製とは異なります
IPアドレス 210.xxx.yyy.1 ※割り当てられているIPアドレスの開始IPアドレスの4オクテット目が0, 4, 8, ..., 252 のように4倍数のときは+1した値
ネットマスク 255.255.255.252 ※255.255.255.254は設定できないための苦肉の策
○詳細設定>静的IPマスカレード設定>NATエントリ編集
エントリ番号 01
変換対象プロトコル TCP
変換対象ポート 21-443 (←利用するポートの範囲を指定する)
宛先アドレス 192.168.1.2
○詳細設定>静的NAT設定>静的NATエントリ
エントリ番号 WAN側IPアドレス 宛先アドレス
01 210.xxx.yyy.0 192.168.1.3
★注意★
家族パソコンは 210.xxx.xxx.1 から外部に出ていきます。
そのため、上記1台目の変換対象ポートの最大値は1024未満までとしてください。
固定IP2個の場合の接続設定例 2
ここでは、210.xxx.yyy.2~210.xxx.yyy.3 が割り振られたIPアドレスとします。
接続設定例 1との違いは最後の数字が 4の倍数ではないことです。
| 固定グローバルIP(210.xxx.yyy.2~210.xxx.yyy.3)
+----------+-----------+
|ひかり電話対応ルーター|
| 192.168.1.1 |
+-+-+--------------+-+-+
____________| | | |_____________
| | | |
+-----+-----+ +-----+-----+ +-----+------+ +-----+------+
|サーバー1 | |サーバー2 | |家族パソコン| |家族パソコン|
|192.168.1.2| |192.168.1.3| |192.168.1.10| |192.168.1.11|
+-----------+ +-----------+ +------------+ +------------+
210.xxx.yyy.2 210.xxx.yyy.3 公開しない 公開しない
○基本設定>接続先設定>接続設定1
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 Unnumbered ※住友電工ネットワークス社製とは異なります
IPアドレス 210.xxx.yyy.2 ※割り当てられているIPの最初のものを入れる
ネットマスク 255.255.255.252 ※255.255.255.254は設定できないための苦肉の策
○詳細設定>静的IPマスカレード設定>NATエントリ編集
エントリ番号 01
変換対象プロトコル TCP
変換対象ポート 21-443 (←利用するポートの範囲を指定する)
宛先アドレス 192.168.1.2
○詳細設定>静的NAT設定>静的NATエントリ
エントリ番号 WAN側IPアドレス 宛先アドレス
01 210.xxx.yyy.3 192.168.1.3
★注意★
家族パソコンは 210.xxx.xxx.2 から外部に出ていきます。
そのため、上記1台目の変換対象ポートの最大値は1024未満までとしてください。
固定IP4個の場合の接続設定例
ここでは、210.xxx.yyy.0~210.xxx.yyy.3 が割り振られたIPアドレスとします。
また、192.168.1.2~5 を 210.xxx.yyy.0~3 として外部公開する場合の例を示します。
| 固定グローバルIP(210.xxx.yyy.0~210.xxx.yyy.3)
+----------+-----------+
|ひかり電話対応ルーター|
| 192.168.1.1 |
+-+-+--------------+-+-+
____________| | | |__________+-------------+
| | | | H U B |
+-----+-----+ +-----+-----+ +-----+-----+ +-+---------+-+
|サーバー1 | |サーバー2 | |サーバー3 | | |
|192.168.1.2| |192.168.1.3| |192.168.1.4| +-----+-----+ +-+----------+
+-----------+ +-----------+ +-----------+ |サーバー4 | |家族パソコン|
210.xxx.yyy.0 210.xxx.yyy.1 210.xxx.yyy.2 |192.168.1.5| |192.168.1.10|
+-----------+ +------------+
210.xxx.yyy.3 公開しない
基本設定>接続先設定>接続設定1
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 Unnumbered ※住友電工ネットワークス社製とは異なります
IPアドレス 210.xxx.yyy.1 ※割り当てられているIPで2番目のものを入れる
ネットマスク 255.255.255.252
○詳細設定>静的IPマスカレード設定>NATエントリ編集
エントリ番号 01
変換対象プロトコル TCP
変換対象ポート 21-443 (←利用するポートの範囲を指定する)
宛先アドレス 192.168.1.3
○詳細設定>静的NAT設定>静的NATエントリ
エントリ番号 WAN側IPアドレス 宛先アドレス
01 210.xxx.yyy.0 192.168.1.2
01 210.xxx.yyy.2 192.168.1.4
01 210.xxx.yyy.3 192.168.1.5
★注意★
家族パソコンは 210.xxx.xxx.1 から外部に出ていきます。
そのため、192.168.1.3における変換対象ポートの最大値は1024未満までとしてください。
RV-230SE、RV-S340SEのように最後が "SE" で終わるルーターが住友電工ネットワークス製のものです。
NEC製のひかり電話対応ルーターの場合、下記のような設定では正しく動作しません。
固定IPが2個の場合の接続設定例
ここでは、210.xxx.yyy.2~210.xxx.yyy.3 が割り振られたIPアドレスとします。
また、192.168.1.2 を 210.xxx.yyy.2、192.168.1.3 を 210.xxx.yyy.3 として外部公開する
場合の例を示します。
| 固定グローバルIP(210.xxx.yyy.2~210.xxx.yyy.3)
+----------+-----------+
|ひかり電話対応ルーター|
| 192.168.1.1 |
+-+-+--------------+-+-+
____________| | | |_____________
| | | |
+-----+-----+ +-----+-----+ +-----+------+ +-----+------+
|サーバー1 | |サーバー2 | |家族パソコン| |家族パソコン|
|192.168.1.2| |192.168.1.3| |192.168.1.10| |192.168.1.11|
+-----------+ +-----------+ +------------+ +------------+
210.xxx.yyy.2 210.xxx.yyy.3
○基本設定>接続先設定>メインセッション
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定 ※「Unnumbered」にはしないこと
IPアドレス 210.xxx.yyy.2
○詳細設定>静的NAT設定>エントリ編集
★1台目
エントリ番号 1
優先順位 1
接続インタフェース名 メインセッション
宛先IPアドレス 192.168.1.2
変換対象IPアドレス IPアドレス指定 210.xxx.yyy.2
変換対象プロトコル TCP
変換対象ポート 21-443 (←利用するポートの範囲を指定する)
★2台目
エントリ番号 2
優先順位 2
接続インタフェース名 メインセッション
宛先IPアドレス 192.168.1.3
変換対象IPアドレス IPアドレス指定 210.xxx.yyy.3
変換対象プロトコル 全プロトコル(共有)
変換対象ポート 未記入
★注意★
家族パソコンは 210.xxx.yyy.2 から外部に出ていきます。
そのため、上記1台目の変換対象ポートの最大値は1024未満までとしてください。
■RV-S340SEのヘアピンNATの機能について
住友電工ネットワークス製 RV-S340SEは、ヘアピンNAT(下記参照)の機能がないため、同一LAN内からグローバルIPアドレスを指定しアクセスすることはできません。
ヘアピンNAT:
ルーターのLAN側からWAN側のアドレスにアクセスしたとき,再びLAN側に転送してくれる機能。NATループバックやIPループバックいう呼び方もされる。YAMAHA製、PLANEX製、LINKSYS製の
ルーターにはこの機能が備わっている。
解決方法としては、下記の選択肢があります。ただし、グローバルIPアドレスではなく、ホスト名で接続を行う必要があります。
(1) LAN側のPCのhostsファイルに情報を加える
(2) ローカル専用のDNSを立てる、または、接続元で返すIPアドレス変更する
(3) 外部のプロキシサーバーを経由する